テレビ業界で“ものづくり”が好きな人を集める―共同テレビジョンがリファラル採用を導入した理由

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株式会社共同テレビジョン

今回は各種テレビ番組制作から映画、Webやモバイルのコンテンツ制作まで幅広く手掛けるフジテレビ系列の総合制作会社、株式会社共同テレビジョン様の導入事例をご紹介します。
「クリエイティブ・マインド」を備えたクリエイターの方々が集まる同社。今後ますます変化するメディア環境に柔軟に対応しながら、世の中に夢と感動を与えるために――。テレビ業界への熱量の高い人材の獲得が急務となる中、まずは新卒領域でリファラル採用に注目し、2021年2月にMyReferを導入。これからの採用活動や会社の展望について、総務部人事室の宮川氏・安達氏にお話をお伺いしました。

株式会社共同テレビジョンロゴ
株式会社共同テレビジョン
従業員数: 175名
事業概要:

ドラマやバラエティ、ドキュメンタリーなどのテレビ番組、映画、Webやモバイルのコンテンツ制作、DVDの企画・制作・製造、企業向けのビデオやCMの企画制作、イベント実施まで幅広く手掛ける総合制作会社。また、技術部門においては、常時50班を擁する日本最大級のENG取材チームをはじめ、スポーツやコンサート中継などあらゆる技術ニーズに対応しています。

総務部 人事室 室長 宮川睦子氏(右)
総務部 人事室 安達真実氏(左)

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リファラル採用導入・運用事例『新卒採用への活用編』

“テレビ番組を作りたい”という熱量を持った人材を採用するために

インタビューの様子1

まずは、採用方針について教えてください。

宮川氏:
採用については、新卒一括採用をメインに採用活動を行ってきました。過去には中途採用を実施していたこともありましたが、テレビ業界的に媒体で転職活動をされる方が少ないということもあり、なかなか結果に結びつかなかったのです。その中でも最近は早期離職・ミスマッチをなくすために、新卒一括採用での見極めや定着化という部分が重要だと思っています。

面接の際に見ているポイントは、現場が「いっしょに仕事をしたいと思えるかどうか」という点。次に、弊社の社長・港も申しておりますが、「笑いや感動で世の中を幸せにしたい」という純粋な気持ちがあるかどうか。そして、「ものづくりが好きな強い気持ち」。これらを持っている人に集まってほしいと思っています。

具体的な採用方法について教えてください。

宮川氏:
ナビ媒体で応募をもらい、選考については基本的に現場に任せる形で、それぞれの部署の責任者が面接を行っています。と言うのも、各部署によって求める人物像や専門性は細かく異なります。最終面接は役員クラスが実施するものの、それまでの過程は現場が「いっしょに仕事をしたい人」をみることで、配属後のミスマッチを無くしていく方針です。また見方を変えると、自分たちで採用した人材だからこそ、愛着を持って育成していこうという風土でもあります。

それでも尚、近年業界全体の課題でもある早期離職は発生してしまいます。いかにミスマッチなく、自社のカルチャーやビジョンにフィットする人材かを見極めるかに、苦戦しているところです。

そんな中、リファラル採用に取り組む理由を教えてください。

宮川氏:
先に申し上げた通り、これまでは新卒一括採用がメインでした。今後も実施していく方針ですが、採用活動を1本のみに絞るのはリスクだと考えています。

ありがたいことに、毎年採用シーズンになると、多くの学生からご応募をいただけます。しかし、沢山の応募の中から自社のカルチャーにフィットし、かつ“ものづくりが好き”な方を見極めるのは至難の技。テレビを“見るのが好き”というのと“つくるのが好き”というのはまったく別モノです。視聴者としてテレビが好きな方は多いですが、華やかに見えるテレビ番組の制作には、カメラマンをはじめとする技術部隊の活躍が欠かせません。そういったテレビの裏側まで理解した上でご応募いただけるケースは多くはないのです。

実際にテレビ業界で働いている人数は他業界に比べると少ないので、リファラル採用は自社員と親和性があってカルチャーフィットする方を見つけるのにいいのではないかと考えたのです。さらに、うまく活用すれば内定者や新卒1年目の方も、学生時代の後輩やゼミの仲間などの熱意ある若手に働きかけてくれると考えました。

MyReferが、内定者や社員のエンゲージメント向上の起爆剤に

インタビューの様子2

MyReferを選んでいただいた理由をお聞かせください。

宮川氏:
既存の一括採用と並行して新たな採用手法を取り入れることが急務でした。ダイレクトリクルーティングも検討してみたもののマンパワー的に難しく、何か別の手法はないか考えていた時に出会ったのがMyReferです。

MyReferはアプリで気軽に紹介できる点が気に入りました。メールだと堅い印象を与えがちですが、アプリを使えば、すぐに紹介につながり、入社承諾をいただくまでがスムーズになるのではないかと期待しています。
また、近年世の中全体で課題となっている早期離職の防止にも期待しています。MyReferの社内ニュース機能で自社の魅力を再認識してもらいながら友人・知人に伝えてもらうことで、自社を好きになって長く働いてくれる社員を増やしたいと考えています。採用という目的を超え、コミュニケーションツールとして既存社員のエンゲージメントも高めていけると分かり、一つの手法ながらいろんなメリットがあると感じています。

特に、コロナ禍の今導入された理由はありますか?

宮川氏:
新型コロナウイルス感染拡大の影響は大きく、昨年・今年度の内定者やインターンの方々とは、例年に比べコミュニケーションの場が大幅に減ってしまいました。当然、「共同テレビから離れたくない!」という魅力があれば定着してくれるはずですが、例年のように会って直接話ができないので、いかにして魅力を感じてもらうかが鍵を握ると感じています。そこで、内定後のフォローや定着化といった点を強化していくにあたっても、MyReferをプロジェクトとして活用できそうだと感じています。

さらに、既存社員にとっても他部署の仕事を知るいいきっかけになるのではないかと感じています。これまで当社は縦割りの組織文化が根強く、コロナ禍によってさらにリアルなコミュニケーションも減っていたので、今後横のつながりを増やしていきたいという想いがあります。MyReferを活用しながら、社内ニュースをWebで発信できることにも期待しました。
他部署の社員が今どんな仕事をしていて、そこにどんなドラマがあるのか――。自組織に限った話でなくもう少し視野を広げて社内を知ることで、会社や仕事の魅力を再発見する機会になるのではないかと感じています。

まずは内定者から展開を。親和性の高い方の紹介へ繋げる

今年2月にMyReferを導入されたばかりですが、新卒応募はありましたか。

宮川氏:
実は、もう内定者経由でご応募をいただいています。ものづくりがしたいという熱い想いを持った内定者の紹介となると、その方も同様に熱い想いを持っていらっしゃるケースが多いと実感しています。

自社に紹介するという時点で、一次スクリーニングが既にかかっているため、通常の採用とはまた違った毛色の方が集まるのは非常に面白い点ではないでしょうか。導入した当初は「そんなにすぐに応募に繋がるかな」と疑心暗鬼な部分もあったのですが、スムーズに紹介してもらうことができました。その点は、MyReferのアプリの使いやすさやメールと違った気軽さという点も大きく起因していると思います。

リファラル採用の展開にあたって、取り組んでいることを教えてください。

宮川氏:
2月末から内定者向けに活用を始めました。本来ならば入社式までの間に何度か顔を合わすタイミングがあるものですが、現在はコロナ禍で、当面は食事会や懇親会も実施できません。その代わりとしてWebで繋がりの場を増やしていきたいですね。

まずは第一弾として、MyReferの社内ニュースを使いながら、先輩社員の働いている現場の写真やアンケート、仕事内容など早いタイミングで情報として出すことからスタートしました。内定者にとって、会社の情報はすごく大事なので、なるべくスピーディー動くことが大事かと考えています。

今後の予定としては、まず早い段階で全社員に周知していきたいと考えています。その上で、年に1回だった採用を、たとえば秋にもう一度実施したり、さらには第二新卒採用を実施したり――。やはり近年、企業の採用手法は大きく変化してきているので、採用の機会を増やして変化に対応していくことを検討しています。

仕事を楽しむからこそいい番組が作れる。テレビにしかできない魅力と覚悟を伝えていく

インタビューの様子3

改めて、共同テレビジョン様ではたらく魅力を教えてください。

宮川氏:
やはり、「テレビ番組をつくるのって楽しいよね」という点が最大の魅力になると思います。誰かを笑顔にしたいという気持ちを持った集団なので、やりたいことを精一杯やってものづくりができる、そしてそれが仕事になるということ。自分の頭の中で考えていたことがカタチになる瞬間のやりがいや、仕事でいろんな方と会えるというのもこの仕事の醍醐味だと思います。

近年は、テレビが主流だった時代を過ぎ、YouTubeをはじめとした映像サイトのユーザーが増えてきました。そのため「テレビって面白いの?」「実際、友達も見てないし…」と思っている学生さんもいらっしゃるかもしれません。ですが、老若男女に視聴いただけるという点で、テレビはやはり普遍的な存在。もちろん、働いている私たち自身も、そこに大きなやりがいを感じています。

一方で、テレビ業界で働くためには自分の人生を表現に託してこれで食べていくという「覚悟」を持つことも必要です。誰でも撮影や編集ができるような時代にプロフェッショナルであるには、身を削るほどの苦労もあるでしょう。制作はチームで行うため、ディレクターなどの立場になるには周囲に自分の実力を示す必要もあります。そこに達するまで諦めず「自分もいつか」と強い気持ちと主体性をもつことが求められるのです。

若手社員の方には、MyReferも通じて先輩社員の想いや情報を伝えていくことで、これから自分たちが手掛ける仕事に期待を抱いていただけるよう私たちも努めていきます。表現したい欲求を自分の核として持ち続け、何があっても諦めないガッツと創造性を備えた方に来ていただきたいです。

今後の展望についてお聞かせください。

宮川氏:
実は4月から総務部内に人事室が新設されました。今後、採用はもちろん、社内制度をはじめとした会社の環境を整えていくということに注力していきたいです。

ご存知の通り、テレビ業界は今、過渡期を迎えています。私たち共同テレビジョンは、2018年に創立60周年を迎えました。歴史もありますし、ノウハウも豊富にある。一方で、レガシー的な部分だけでなく、新しいことに積極的にチャレンジしていく姿勢も大事にしたいと思っています。そうした新しい感覚を、採用にも取り入れていきたいですね。

人材不足の世の中で、まずは従業員一人ひとりが働きやすい、楽しいと思える職場環境づくりに注力していきます。現場で働く社員が楽しいと思えてこそ、本当に楽しい番組をつくることができると考えています。

安達氏:
宮川も申していた通り、これまで縦割りの文化が強く根付いていたので、隣の社員が今どんな仕事をしているのか分からないという状況もありました。まずは、この縦割りの文化を変えていきたいです。

部署の垣根を越えてコミュニケーションの場を増やすことで、これまでにない発見もあるのではと期待しています。たとえば制作と技術がコラボレーションして新たな仕事につながるという良い相乗効果が生まれると嬉しいですね。

編集後記

今回は、総合制作会社として業界トップクラスの実績を誇る株式会社共同テレビジョン様の導入事例をご紹介しました。各部門のプロフェッショナルが集結し、多くの視聴者の要望に応えることで、質の高いコンテンツを作り続けている同社。

テレビ業界において、テレビを“見るのが好き”ではなく、“つくるのが好き”という人材をいかに見極め、獲得していくか――。同社では、内定者に向けて社内報を活用することで、既存社員のインタビューや現場の写真などを開示。社員が楽しく仕事に取り組む様子をいち早く情報として伝えることで、早期離職の防止にも活かしています。今後は、既存社員のエンゲージメント向上にも役立てていきたいとお話いただきました。
テレビ業界など人材不足でお困りの企業様、専門職採用をしたい企業様、ぜひお気軽にご相談ください。

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