リファラルという薬剤師採用の新手法――株式会社わかばが採用難の医療業界でMyRefer導入に踏み切った理由

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リファラルという薬剤師採用の新手法――株式会社わかばが採用難の医療業界でMyRefer導入に踏み切った理由

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株式会社わかば
取締役 企業価値向上室室長 薬剤師MBA 杉本 修康 氏
従業員数: 330名(うち薬剤師170名)※2019年12月時点
事業概要:

調剤薬局、医薬品・医療機器の販売

今回は、横浜を中心に首都圏・東海エリアで46の調剤薬局を展開し、年間3~4の新規出店も進めながらビジネスを拡大している、株式会社わかば様の導入事例をご紹介します。

高齢化が進む日本において、1997年から業界に先駆けて老人ホームに特化した「施設在宅」に取り組むなど、新しい挑戦を続けている同社。コンスタントに事業を成長させながら、並行して優秀な薬剤師採用にも注力しています。売り手市場の薬剤師採用において、次の一手として選んだのがリファラル採用。今回はMyRefer導入に至った経緯、そして今後の展望について、取締役 企業価値向上室室長の杉本氏にお話をお伺いしました。

導入背景:変化の激しい医療業界で優秀な薬剤師にアプローチする

株式会社わかば様インタビューの様子1

採用の目標と方針を教えてください。

杉本氏:
当社は横浜を中心に首都圏・東海エリアで46の調剤薬局を展開しており、例年3~4店舗ほど新規出店計画があります。そのなかで薬剤師を年間20名前後採用しています。直近は新型コロナウイルス感染拡大の影響で一時的に採用をとめている状況ですが、中長期をみすえて採用・人材開発の強化をおこなっていく予定です。

現在、医療業界は大きな変化を迎えています。そのなかで当社は、“変化を前向きに捉えられる”薬剤師を求めています。例えば、今年から薬機法の改正により薬剤師による服薬期間中のフォローアップが義務付けられました。窓口で薬を渡して「お大事にどうぞ」といって終わりではなく、「薬を正しく飲めているのか?」「副作用などの有害事象は出ていないか?」と継続的に患者さんと関係性を築くことが必要になるのです。

そこで求められるのがコミュニケーション能力。ただ話し上手という意味ではなく、本当にフォローが必要な患者かどうかを見極め、患者一人ひとりに対して適切なフォローをしていくスキルを意味します。「薬剤師=薬の知識があればいい」というこれまでの常識は変わろうとしているのです。

また、ニュースでは連日のように新型コロナウイルスの影響で医療現場の切迫が報道されるなど、業界全体でマンパワーの限界を感じています。こうした状況下で、積極的にITツールを活用するなどして効率化・自動化を図っていかなくてはなりません。

現在の採用課題、そしてリファラル採用に取り組む理由を教えてください。

杉本氏:
売り手市場のなかでも、変化を前向きに捉えて会社の成長を支えてくれるような優秀な若手薬剤師を採用するために、今までの採用チャネルを見直す必要がありました

人材紹介では紹介料に見合う人材の確保が難しい点が課題でした。薬剤師個人のスキル精査がされていないまま紹介を受けて、採用後に現場でミスマッチが起きることもあったのです。また、折込みチラシなどの広告媒体は当社の求める若手があまり見ていないという実態を感じていました。

加えて、薬剤師採用にはもう一つの難しさがあります。それは、履歴書1枚ではその人個人のスキルを測りきれないという点。そもそも、調剤薬局とは“処方箋依存型”のビジネスモデルです。たとえば「1日数百枚の処方箋を応需する薬局で働いていました」と履歴書に書かれていても、その薬局がその人の能力ありきでまわっていたのか定かではないということです。そのため採用における能力の見極めが非常に難しいのです。

<薬剤師の採用課題>

  • 人材紹介では紹介料に見合う人材の確保が難しい
  • 採用後の現場でのミスマッチ
  • 履歴書1枚ではその人個人のスキルを測りきれない
  • 若手に効果的にリーチする手段がない

そのようななかで、ミスマッチなく優秀な薬剤師にアプローチするために、リファラル採用を導入することに決めました。

選定理由:“採用”という目的を通して、社員との心の距離を縮めていく

株式会社わかば様仕事現場の様子

MyReferを選定した理由を教えてください。

杉本氏:
導入を決めた理由は大きく三つあります。一つ目は、リファラル採用に切り替えることで質の高い薬剤師の採用が可能になり、現場でのミスマッチをなくせるのではと感じたから。自社に対しポジティブな気持ちを持った優秀な社員の紹介なら、同様にその人が連れてくる人材も優秀なのではないかという仮説を立てたのです。

二つ目は、MyReferの社内報機能を使って社内ニュースを発信することで、社員との心の距離が縮まるのではと考えたため。これまで、会社のビジョンや施策を社員全員に直接伝える場は年に1回のイベントしかありませんでした。それを、少しずつ社内報で展開していくのです。業界の常識が短期間で変化していくなか、会社が日頃から何を考えていて、みんなにどういう社員になってほしいのか。そんな“会社としての想い”を日常的に示す場として活用していきたいと思いました。
例えば、人事がこれまで社員向けに発行していた「わかば新聞」の記事や最前線で活躍する社員のインタビュー掲載を配信していこうと思っています。こんな風に“採用”という目的を通して、社員とつながる。その過程に大きな価値を感じています。

三つ目は、離職防止のツールとしても活用できるのではと思っています。MyReferへの参加や活動状況などが一目でわかるので、どれくらいの人が会社に興味を持っているのかを可視化できます。例えば、“最初はいいねを押してくれていた社員が、ここ最近リアクションがない”といった変化が分かるようになると、店舗側へヒアリングをして、残業時間が増えている/モチベーションが低下しているといった細かなキャッチアップも可能になると考えています。そうした社員の心の距離が離れているサインを見逃さないためにも、人事にとってMyReferは心強い相棒になるのではないでしょうか

今後の展望:新卒採用のタッチポイントとしても活用していく

株式会社わかば様インタビューの様子2

今後の展望を教えてください。

杉本氏:
今後は、MyReferを新卒採用のタッチポイントとしても活用していきたいです。インターンシップや会社説明会をはじめとしたセミナー自体はもちろん、告知も全てオンラインで行う予定です。従来は、学生にアプローチするには大学に直接訪問するか、SNSで一方的な宣伝を載せるくらいしか手段がなく、接点のない潜在層の薬学生へのアプローチは困難を極めていました。

これからMyReferを活用することで、ともすれば昨日まで大学にいた社員(先輩)から在学中の後輩にセミナーなどの告知をすることが可能になります。最近のコロナ渦下で大学訪問も難しいなか、最初のタッチポイントとしてMyReferを活用し、生産性の低かった採用戦略を見直したいですね。

そして、毎日笑顔で働きたくなるような会社づくりを目指していきたいです。どのような記事の反応がよいかなども検証しながら、社員にとってプラスになる情報を模索していきます。例えば、各現場での取り組みや社員インタビューも取り上げ、「自分たちも頑張ろう」と思えるような情報を発信していきたいと思います。

最後に、MyReferを通じて働く個人のモチベーションが、「お金のため」や「目の前の患者さんのため」だけではなく、「会社の発展のため」という新しい軸を作ることができたらと思っています。そのために、社員の視野が広がるような情報発信を続けて、社会から、会社から求められている変化に適応していける強い組織を創っていきたいです。

編集後記

今回は、横浜を中心に首都圏・東海エリアで46店舗の調剤薬局を展開する株式会社わかば様の事例をご紹介しました。

人材不足に悩む医療業界において、質の高い薬剤師を集められるように、社内報を積極的に活用しながら自社の方向性や取り組みを紹介。中途採用のみならず、現役の薬学生に対してアプローチをするなど新卒採用のタッチポイントとしての可能性も模索している最中です。「えるぼし認定(三つ星)」企業※1の同社では、産育休の取得率も非常に高いなど、働く環境づくりにも注力。現場の薬剤師が自分の仕事に誇りを持てるように、あらゆる社内改革に着手しています。

薬剤師や医療業界など人材不足でお困りの企業様、専門職採用をしたい企業様、ぜひお気軽にご相談ください。

※1:えるぼし認定
女性活躍推進法に基づき、女性活躍を推進する企業におくられる認定制度